私は主に、産業用インクジェットプリンターの頭脳となる電子回路基板の設計や改良を担当しています。この仕事の面白さは、アナログ回路とデジタル回路が複雑に絡み合うシステムを自分の手で作り上げていくことで、思い通りに回路が動作した時は非常に達成感があります。特に、既存製品に使われている部品が生産中止や入手難になった際、代替品を探し出したり、新たな回路を設計し直したりして製品の安定供給を守るという業務は、大きな責任と共に強いやりがいを感じます 。時には、基板の設計からプログラミング、動作検証完了までに2ヶ月以上かかることもありますが、それが無事に完了し、プリンターとして形になった時の喜びは格別です。
所属している開発部の社風は、『こうしろと細かく指示するのではなく、いい感じで放っておいてくれる』というもので、もちろん、納期は厳守ですが、自分のペースで熟考する時間を与えてくれます 。困った時には上司や先輩方が親身に相談に乗ってくれるので、安心して新しい挑戦に取り組めます。自分が設計した回路が搭載されたプリンターが、世の中の様々な印字を支えていると思うと、日々の努力が報われるのを感じます。